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\(\cos x\) のマクローリン展開

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ここでは \(\cos x\) のマクローリン展開を導出します。

\(\cos x\) のマクローリン展開

\(\cos x\) のマクローリン展開を求めると

\[ \begin{aligned} \cos x \: &= \sum_{n=0}^{\infty} \frac{(-1)^n}{(2n)!}x^{2n} \\ &= 1 - \frac{1}{2!}x^2 + \frac{1}{4!}x^4 - \frac{1}{6!}x^6 + \cdots \hspace{20pt} (-\infty < x < \infty) \end{aligned} \]

になります。

導出

\(f(x)\) のマクローリン展開は

\[ \begin{aligned} f(x) \: &= \sum_{n=0}^{\infty} f^{(n)} \frac{x^n}{n!}\\ &= f(0) + f^{\prime}(0)x + \frac{f^{\prime\prime}(0)}{2!}x^2 + \frac{f^{\prime\prime\prime}(0)}{3!}x^3 + \cdots + \frac{f^{(n)}(0)}{n!}x^n + \cdots \end{aligned} \]

で与えられるので、まずは

\[ \Bigg(\frac{d^{n}}{dx^{n}} f(x)\Bigg)\Bigg|_{x=0} \]

を求めましょう。

\begin{aligned} f(x) = \cos x \end{aligned}

とおくと、

\begin{aligned} f^{\prime}(x) \: &= -\sin x \\ f^{\prime\prime}(x) \: &= -\cos x \\ f^{\prime\prime\prime}(x) \: &= \sin x \\ f^{(4)}(x) \: &= \cos x \\ f^{(5)}(x) \: &= -\sin x \\ & \vdots \end{aligned}

なので、

\begin{aligned} f(0) \: &= 1 \\ f^{\prime}(0) \: &= 0 \\ f^{\prime\prime}(0) \: &= -1 \\ f^{\prime\prime\prime}(0) \: &= 0 \\ f^{(4)}(0) \: &= 1 \\ f^{(5)}(0) \: &= 0 \\ & \vdots \end{aligned}

となります。これらをマクローリン展開の公式に代入すると、

\begin{aligned} \cos(x) \: &= 1 + 0 \cdot x + \frac{(-1)}{2!}x^2 + \frac{(0)}{3!}x^3 + \frac{1}{4!}x^4 + \frac{0}{5!}x^5 + \frac{(-1)}{6!}x^6 + \cdots \\ &= 1 - \frac{1}{2!}x^2 + \frac{1}{4!}x^4 - \frac{1}{6!}x^6 + \cdots \\ &= \sum_{n=0}^{\infty} \frac{(-1)^n}{(2n)!}x^{2n} \end{aligned}

になります。

これで \(\cos x\) のマクローリン展開を導出することができましたね。次は収束半径を求めましょう。

収束半径

ダランベールの判定法を用いて、収束半径を求めます。

\begin{aligned} a_n = \frac{(-1)^n}{(2n)!}, \quad a_{n+1} = \frac{(-1)^{n+1}}{(2n+2)!} \end{aligned} \begin{aligned} L \: &= \lim_{n \rightarrow \infty} \Big| \frac{a_{n+1}}{a_n} \Big | \\ & = \lim_{n \rightarrow \infty} \Big| \frac{(-1)^{n+1}}{(2n+2)!} \Bigg/ \frac{(-1)^n}{(2n)!} \Big | \\ & = \lim_{n \rightarrow \infty} \Big| \frac{(-1)^{n+1}}{(-1)^n} \frac{(2n)!}{(2n+2)!} \Big | \\ & = \lim_{n \rightarrow \infty} \Big| -1 \cdot \frac{1}{(2n+1)(2n+2)} \Big | \\ & = 0 \end{aligned}

なので、収束半径 \(R=1/L\) は

\[ R = \infty \]

になります。

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